ジョージア副首相ダヴィタシヴィリ、米国で世界銀行・IMF春会合に参加
世界銀行・IMF会合でのジョージア代表団の活躍
レヴァン・ダヴィタシヴィリ(Levan Davitashvili)副首相兼経済持続可能開発大臣率いるジョージア代表団が、2025年4月22日から23日にかけて米国ワシントンDCで開催された世界銀行グループ(WBG)と国際通貨基金(IMF)の春期総会に参加した。主要な経済政策立案者との戦略対話を通じ、ジョージアの持続的成長に向けた国際協力の強化を図った。
世界銀行幹部との戦略協議
4月22日、ダヴィタシヴィリ副首相はアンナ・ビエルデ(Anna Bjerde)世界銀行業務担当専務理事と会談。黒海海底送電ケーブルプロジェクト(ジョージアとEUの電力システム接続)や全国ブロードバンド網整備計画について協議した。ダヴィタシヴィリ氏は「技術支援を含む長期的パートナーシップが、国家競争力強化に不可欠」と強調。世界銀行のプロジェクトがマクロ経済安定やインフラ整備に果たす役割を評価した。
IFCとの民間セクター連携
23日にはアルフォンソ・ガルシア(Alfonso Garcia)国際金融公社(IFC)副総裁と面会。再生可能エネルギーや化学肥料製造分野での民間投資促進策を協議。中小企業向け融資枠組みの拡充と、デジタルハブ化を支える通信インフラ整備計画が具体化した。特に太陽光発電分野では、民間企業主導のプロジェクトへの資金供与が進展を見せている。
米国政府要人との経済対話
商務省高官との貿易拡大策
アショク・ピントス(Ashok Pinto)商務次官補との会談では、日米貿易におけるジョージアの戦略的位置付けを議論。中央アジア・南コーカサス地域向けの米国製品再輸出拠点としての可能性を確認。2024年中にジョージア企業の米国市場調査団を派遣する計画が発表された。
安全保障協議と戦略パートナーシップ再構築
国家安全保障会議(NSC)のアンドリュー・ピーク(Andrew Peek)欧州担当上級部長との会談では、停滞中の米ジョージア戦略的パートナーシップ協定の再活性化が焦点に。ダヴィタシヴィリ氏は「新政権との政策協調が進展中」と述べ、エネルギー安全保障と物流インフラ共同開発の具体化に期待を示した。
経済協力の新たな枠組み
米輸出入銀行(EXIM)のジム・バロウズ(Jim Burrows)筆頭副頭取との協議では、ジョージアの地政学的優位性を活かした物流ハブ構想が議論された。同銀行が支援する米国企業の現地進出プロジェクトが具体化しつつあり、特にデジタル技術と持続可能なインフラ分野での協力が進展している。
今回の一連の会合は、ジョージアがユーラシア回廊の要衝としての地位を強化し、西側諸国との経済連携を深める重要な契機となった。日本企業にとっても、再生可能エネルギーや物流分野での協業機会が拡大する可能性が示唆される。
メディアソース: civil.ge