ジョージア与党ガリバシビリ議長が政治引退 イワニシビリへの忠誠を強調

政界からの引退を表明

ジョージア（Georgia）与党「ジョージアの夢」のイラクリ・ガリバシビリ（Irakli Gharibashvili）議長兼元首相が4月25日、政界からの引退を正式に表明した。ガリバシビリ氏は「私の使命は完了した」と述べ、民間セクターへの転身を明らかにするとともに、党創設者ビジナ・イワニシビリ（Bidzina Ivanishvili）への忠誠を改めて強調した。

引退の理由と今後の展望

記者会見でガリバシビリ氏は「家族との時間を増やし、民間分野での可能性を探りたい」と説明。「全ての政治決断は国家と国民への奉仕、国家強化を目的としていた」と述べ、政治的な未練はないとの見解を示した。具体的な民間企業での活動内容には触れなかったものの、「政治キャリアはここで終わり」と断言した。

イワニシビリ氏への絶対的な支持

会見中、ガリバシビリ氏は「平和と安定の保証人」としてイワニシビリ氏を称賛。「国家に重大な危機を回避させ、あらゆる分野で目覚ましい進歩をもたらした」と評価し、党が強固な政治勢力として成長した背景に同氏の「特別な役割」があったと強調した。

現政権との関係性

現職のイラクリ・コバヒゼ（Irakli Kobakhidze）首相との関係を問われると「完全に調和が取れている」と回答。新党結成や野党転向の可能性については「誰に反対する必要があるのか？」と否定し、「今後も『ジョージアの夢』とイワニシビリ氏を支持し続ける」と述べた。

波乱の政治キャリア

ガリバシビリ氏の政治歴は2011年、前政権時代に家族が不当逮捕されたことをきっかけに「ジョージアの夢」に参加したことに始まる。2013年には史上最年少（当時31歳）で首相に就任し、2021年から2024年まで2期にわたり首相を務めた。内務大臣や国防大臣を歴任するなど、党内で重要な役割を担ってきた。

政治情勢への影響

政治アナリストらは、今回の引退がコバヒゼ派の台頭を示す兆候と分析。ガリバシビリ氏は「国家への忠誠は変わらない」と表明したものの、与党内の権力構造に変化が生じる可能性が注目されている。

メディアソース: geinfojp.wordpress.com