ジョージアの人口は370万人に 2024年統計で移民増が要因
ジョージアの人口動態に新たな変化
ジョージア国家統計局(Geostat)が2024年4月25日に発表した最新データによると、2025年1月1日時点の同国人口は3,704,500人に達しました。これは前年同期比で9,900人増加しており、移民流入が人口増加の主要因となっています。
自然増減と移民の影響
2024年の人口動向を分析すると、自然減(-4,488人)と移民による純増(+14,386人)が顕著に表れています。出生数が死亡数を下回る状況が続く中、ロシアからの避難民を中心とした移民流入が人口減少に歯止めをかけている実態が浮き彫りになりました。
人口構成の詳細
性別比率では男性48%、女性52%で、男女比は100:93となっています。平均寿命は74.9歳(男性70.5歳、女性79.3歳)と前年から変化なく、中央値年齢は39歳です。年齢層別では:
- 0-14歳:19.2%
- 15-64歳(労働人口):64.2%
- 65歳以上:16.6%
地域別分布と都市集中
人口の61.5%が都市部に居住し、首都トビリシ(Tbilisi)だけで全人口の34.6%に当たる128万2,000人が集中しています。主要地域の人口分布は:
- クヴェモ・カルトリ(Kvemo Kartli):438,000人
- イメレティ(Imereti):433,000人
- アジャリア(Adjara):366,000人
移民動向の特徴
2024年の移民データでは:
- 出国者:121,425人(前年比+50.5%)
- 入国者:135,811人(同-34%)
移民の85%以上が15-64歳の労働可能年齢層で、国籍別ではジョージア人に加え、ロシア、ウクライナ、トルコ、インド、アゼルバイジャン出身者が目立ちます。特にロシアからの避難民増加が、前年比で顕著な移民増をもたらしたと分析されています。
統計の注意点
今回の統計には、ロシアが実効支配するアブハジア(Abkhazia)とツヒンヴァリ地域(Tskhinvali Region)の人口が含まれていません。ジョージア政府はこれらの地域を「占領地」と位置付け、正確な人口把握が困難な状況が続いています。
人口動態の急激な変化は、隣国ロシアのウクライナ侵攻に伴う地域情勢の変化を反映しており、ジョージア社会の構造に大きな影響を与えつつあります。政府は移民政策の見直しと社会保障制度の整備が急務となっています。
メディアソース: geinfojp.wordpress.com