ジョージアで7歳児虐待事件 警察が家庭内暴力の捜査を開始
事件の概要と初期対応
ジョージア(グルジア)の首都トビリシ(Tbilisi)で、7歳の男児が家庭内で虐待を受けた疑いが浮上し、地元警察が本格的な捜査を開始しました。近隣住民からの通報を受け、警察が現場に急行したところ、男児に複数のあざや栄養失調の兆候が確認されたとのことです。
関係者の証言と捜査状況
近所に住む女性(45)は「最近、夜中に子どもの泣き声が頻繁に聞こえていた」と証言。児童保護当局の初期調査では、男児が継父(35)から日常的な暴行を受けていた可能性が指摘されています。現在、男児は保護施設に一時避難しており、司法当局が親権停止の手続きを進めています。
ジョージアの家庭内暴力対策
ジョージアでは2020年に家庭内暴力防止法が改正され、加害者への接近禁止命令が強化されました。しかしNGO団体「サフツァリ(Saptsari)」の代表は「農村部では未だに『しつけ』と称した暴力が黙認されるケースが多い」と課題を指摘。今回の事件は首都圏で発生したことから、社会全体に衝撃が広がっています。
日本との協力関係
日本政府は2021年からジョージアの児童保護制度改善プロジェクトに約2億円(約384万ラリ)の支援を実施。現地の児童相談所職員向け研修では、日本の「児童虐待防止法」の運用事例が紹介されるなど、両国の連携が深まっています。
今後の展開
捜査当局は継父の自宅から押収したスマートフォンの解析を急いでおり、今週中にも逮捕状を請求する方針です。サロメ・ゾラビシュヴィリ(Salome Zourabichvili)大統領は声明で「全ての子どもが安全に育つ環境の整備が国家の責務」と述べ、法執行機関の迅速な対応を求めました。
ジョージア社会で繰り返される家庭内暴力問題。この事件をきっかけに、伝統的な子育て観と現代の児童保護基準の調和を図る議論が活発化する可能性があります。国際社会の注目が集まる中、当局の捜査結果が待たれます。
メディアソース: geinfojp.wordpress.com