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ジョージア公共放送で番組打ち切り抗議 編集チームが集団退職

Posted 17 days ago by Anonymous

長寿番組「リアルール・スィヴルツェ」の突然の終了

ジョージア公共放送(GPB/საზოგადოებრივი მაუწყებელი)の人気討論番組「リアルール・スィヴルツェ(Real Space/რეალური სივრცე)」の編集チームが、番組打ち切りに抗議して集団退職を表明した。12年の歴史を持つ同番組は、市民と公務員の対話の場として重要な役割を果たしてきたが、4月30日に放送局側が更新を拒否したことで終了が決定した。

編集チームが放送局を強く非難

編集チームは公式声明で「現経営陣は番組の事実上の閉鎖を企てた」と主張。番組司会者のニノ・ザウタシヴィリ(Nino Zautashvili/ნინო ზაუტაშვილი)が4月11日に不当解雇された後、残されたスタッフに異動を打診したことについて「チームの解体と言論の抑圧だ」と批判した。

「公共放送の使命である『市民の声を届ける』という機能に真っ向から反する行為です。私たちは視聴者に真実を伝える手段を奪われました」とチームは声明で訴えている。

番組の軌跡と社会的影響

2012年に放送を開始した同番組は、地方都市や村落を含む全国の市民が社会問題を議論するプラットフォームとして機能。特にザウタシヴィリ司会者は公共放送理事会への批判的姿勢で知られ、毎週数百人規模の視聴者を集めていた。

編集チームによれば、番組終了決定前から経営陣との緊張関係が続いていたという。3月24日には放送局が「従業員の批判は虚偽」とする声明を発表し、4月15日にはメディア擁護団体が「ジャーナリズムの自律性への脅威」と警告する事態に発展していた。

抗議の広がりと今後の展開

現在、公共放送本社前では「サブマウの守護者」と名乗るグループが連日抗議活動を継続。編集チームは声明で「放送局外からも独立ジャーナリズムを支援する」と決意を新たにした。

この騒動は、ジョージアにおけるメディアの独立性を巡る長年の議論に新たな火種を投げかけた。欧州連合(EU)加盟を目指す同国では、メディアの自由が民主化プロセスの重要な指標とされており、今後の動向が注目される。

メディアソース: civil.ge

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