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欧州委員会、ジョージアの夢に暴力停止と政治対話を要求 EU加盟に影響も

Posted 17 days ago by Anonymous

EUがジョージア政府に厳しい姿勢

欧州委員会は与党「ジョージアの夢(Georgian Dream)」政権に対し、現在の政策転換を要求。市民への暴力行為の即時停止、抑圧的な法律の廃止、野党勢力との政治対話開始を強く促しました。この要請は、EU拡大担当委員のマルタ・コシ(Marta Kosi)氏が「ジョージアの夢」との対話を排除しないと発言したことを受けた対応です。

EU加盟プロセスに重大な影響

4月28日のラジオ・フリー・ヨーロッパとのインタビューでコシ委員は、ジョージアの民主主義後退と人権状況悪化を受け、以下の措置を検討中と表明:

財政支援の大幅削減

EUはジョージア政府への直接支援1億2,000万ユーロ(約62億4,000万円)を停止。2024年分の3,000万ユーロ(約15億6,000万円)の支援パッケージも凍結され、2025年の新規支援計画は白紙に。一方で市民社会と独立メディアへの支援は500万ユーロ(2億6,000万円)から1,500万ユーロ(7億8,000万円)に3倍増額されます。

民主的プロセスへの懸念

欧州委員会は最近の立法動向について、市民社会や野党活動への締め付けを懸念。政党法改正案やメディア規制法案が民主主義の基盤を損なう可能性を指摘しています。

EUが求める具体的な改善策

欧州委員会はジョージア政府に以下の即時対応を要求:

  1. 抗議参加者への暴力の即時停止
  2. 不当逮捕者の釈放
  3. 「外国影響力透明化法」など問題法案の撤回
  4. ヴェネツィア委員会(欧州評議会の憲法諮問機関)との協議
  5. 野党・市民団体との実質的対話

日・ジョージア関係への影響

ジョージアがEU加盟プロセスから外れる場合、日本との経済連携協定(EPA)交渉にも影響が及ぶ可能性があります。両国は2023年の貿易額が約58億円(ジョージア統計局)と拡大傾向にあり、EUを介した間接的な経済関係の深化が懸念材料に。

欧州委員会は声明で「ジョージアの未来はEU加盟にある」と強調しつつ、現政権の姿勢次第で関係が決定的な分岐点を迎えると警告。今後の対応が2026年総選挙前の政治情勢を左右する重要な要素となりそうです。

メディアソース: civil.ge

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